「ん……」



いつの間にか寝てしまっていたようで、辺りはもうオレンジ色に染まっていた。



私はベッドから起き上がり水道でコップに水を汲んでから、それを一気に飲み干した。




そういえば、唯人君はちゃんと学校に行ったのだろうか。




あんなひどいこと言って……



完璧嫌われた。




でも、本当は嬉しかったんだよ。



ーー『帰んないよ。』



優しくて……



ーー『夜深が行かないなら俺も行かない。』



いつも、笑顔なのに真剣で……




“『寂しそうだから』”



私の気持ち、なぜだかいつもわかってる。




君が転校して来て



初めて会ったのに




まるで、前から知っていたような……



そんな不思議な安心感が



唯人君には持てるんだ。



「……もう…何で唯人君のことばっかり…」