小池君…
相澤さんの隣ドキドキすんだよ~
とか言ってなかった?
うん。言ってた…
相澤さんって…私で……
でも、小池君諦めるって言ってくれたし……
うーん?
あー?
つまり、小池君はまだ、私のこと……
バサバサッ…!!
「あっ」
あー…やっちゃった…
私は持っていたプリントを見事に全て落としてしまった。
慌ててしゃがみ込む。
もう最悪!
二人にバレちゃうよ~…
盗み聞きしてたこと…
「大丈夫ですか?」
ほら、この声は……
私はゆっくりと顔をあげた。
「……え…」
「……」
目の前で束になっているプリントを差し出してくれているのは、唯人君……
のはず。
だけど、制服でなくてスーツで
髪は少し茶色くて…右耳にはピアスなんかつけていて……
でも顔は同じで……