まただ…
「ゆーいーとー!!!」
私は唯人君に、また、お姫様抱っこをされた。
先生もいるし、恥ずかしいったら!!
「夜深、また呼び捨てにしたぁ…」
「そこはどうでもいいから~!!」
「ははは!!じゃあ先生。夜深、連れて行きます。わざわざありがとうございました」
唯人君は、微笑ましく笑う先生にお辞儀をして、私をお姫様抱っこしたまま保健室を出た。
まだ授業中だから、生徒や先生が廊下にいないのが幸いだ。
私は保健室を出てから無言で歩く唯人君の顔を見上げた。
「…ん?どうした?」
うわ……
やばい。
「ううん、何でもないよ」
私は頬を赤らめて俯いた。
こんなにかっこいいんだもん。
中村さんも好きになっちゃうよね……
「……夜深」
「ん?」
私は唯人君に呼ばれて、俯いていた顔をあげた。
そしたら……
「……っ~…」
キスされた。