学校に着いて、二人で靴を履き替えていたら、
「おはよ」
とあいさつをされた。
この声は……
「…小池君……」
「相澤さんおはよ!!」
「おはよ…」
私は苦笑いをしながらあいさつを返した。
「おす!唯人!!」
「はよ…」
唯人君はいつもより、少しそっけない態度であいさつを返していた。
「…?唯人、もしかして、聞いた?」
「あ?」
「相澤さんと俺…昨日…」
「バーカ!お前が一方的にだろ。聞いたよ。もう手出さないでくれる?夜深は純粋なの。」
唯人君は真顔で小池君に言い放った。
「…もう手は出さないよ。約束する。ただ…まだ、相澤さんを好きでいてもいい?」
小池君は眉を下げてそう言った。
「……うん…」
私は小さく頷いて、それだけ言った。