朝目覚めると、隣にはもちろん唯人君がいた。
あの後、眠ってしまった私を唯人君はしっかりと抱きしめていてくれた。
私はまだ眠っている唯人君の腕の中からそっと抜け出し、制服に着替えてからキッチンに向かった。
何を作ろうか。
何だかワクワクする。
普段、あまりテンションが高くない私なのに
朝からこんなにテンションが高い。
リビングのカーテンを開けてクルクルと回ってみる。
朝から唯人君と一緒なんて、うれしすぎる。
私はクルクルと回りながら視界に入った電話をチラッと見た。
なぜ見たかって……
だって、留守電ボタンがチカチカと点滅してるから…
私はそれを見つめながら、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「っ…」
震える手でチカチカと点滅するボタンをゆっくりと押した。