嫌だったんだよ……
小池君の言葉が頭から離れなくなって…
一人で悲しくなっちゃったの。
「悲しくて…夜にひとりで逃げたの。でも、大好きな夜なのに、怖くて怖くて。唯人君に抱きしめて欲しかった。」
「夜深…」
「唯人君…。ひとりは嫌。ずっと唯人君に抱きしめてて欲しいの…。ひとりじゃないって言って欲しいの……」
「夜深……」
「ずっと、一緒にいた…いの…」
話しながら、なぜだか涙が溢れてきて
私は両手で顔を隠した。
「夜深…。顔見せて?」
顔を隠した両手を唯人君はゆっくりと外して
瞼にキスをしてくれた。
「っ…唯人君……私…全部…唯人君、全部欲しい…」
「夜深……」
「唯人君の胸の中に、一瞬でも他の子が入ったのは嫌。嫌なの……。ずっと、ずっと私を見てよ……」
私は泣きながら唯人君の顔を引き寄せ、今度は自分から唇を重ねた。