廊下を歩いて階段をのぼって屋上に出た。
青くて雲一つない空。
私が大嫌いな空だ。
でも……安心できる。
「ハァァ~~…」
私はペタッとタイルの上に寝転んだ。
もちろん、授業はサボるつもり。
冬なのに、今日は暖かいからここで寝てしまっても平気かな…
「空って……どこまで続いてるんだろう…」
ボソッと一人で呟いた。
何で私…
いつもひとりが好きなんだろう……
「空って無限に続いてるように見えない?」
え……?
入り口から聞こえてきた声にびっくりして、私は勢い良く起き上がった。
「……唯人…君」
何で、彼は私を追いかけてくるのだろう。
昨日の夜も何で、追いかけて来たの?
「へへっ!迷子になるかと思った。とりあえず屋上来たらいましたみたいな」
何で……
「……な…で…」
「ん?」
「っ…何で来るの!!!」
いきなり大きな声を出した私に驚いた様子の唯人君は、口を薄く開けて黙り込んでしまった。