抱き合ってたなんて嘘よ。




そう信じたい気持ちと




ああ…やっぱり唯人君も…



ってゆう気持ちが交差して、もうぐちゃぐちゃだ。




「……唯…人君…」




涙を拭いながら、呟いた。



ねぇ、唯人君。




大学の話なんじゃないの?



私に……嘘ついてるの?



好きって言ってくれたのは




嘘?




全部嘘なの?




唯人君も、お母さん達みたいに





私をどこかへ、ひとりにして置いていくの?




唯人君……



心がどんどん冷えてくよ……



唯人君……



ねぇ…




温めてよ……



いつもみたいに


『ここにいた』



って言って、抱きしめてよ。





唯人君……



私、ひとりは嫌だよ。




唯人君……