小池君はスタスタと自分の机に行き、置いてあったタオルを手に取った。



「……相澤さん。」



「はい?」



今度は何だと、私は呆れ顔で小池君の方を振り向いた。




「相澤さん。俺……相澤さんが好きだ。」



「……」




びっくりした。




唯人君が言ってたけど……



まさか、本当だったなんて。




「ずっと好きだった。一年生のとき、同じクラスだったけど…多分相澤さん覚えてないよな…」




「……うん…」




人にあまり興味がないから……一年生のクラスなんて覚えてない。




「やっぱり。……フられるのはわかってるよ。相澤さん、唯人のこと大好きだし。」



「……うん。私、唯人君のことが…好き。」




苦手なはずの小池君なのに、なぜだかはっきり言えた。





「ごめんな。ここには本当にタオル持ちに来ただけなんだ。たまたま相澤さんがいたから。」



「ううん。」



「……俺、もう二人の邪魔はしないよ。……でも…」



「?」