この人のこうゆう所が苦手だ。
「ね、相澤さん。ちょっとこっち来てよ。見せたいものがあるからさ!」
「わ…ちょっと…!」
いきなり、小池君に手首を掴まれて一緒について来いと言われる。
何なの……
「小池君!!離してよ!!」
「いいから!!」
「よくない!!」
私は廊下に出たところで、手首を掴む小池君の手を思い切り振りほどいた。
「何なの!?私、あんまり人に文句とか言わないけど、さすがにこうゆうことされたら我慢できないよ!!!」
私は怒りが頂点に達して、涙が溢れそうになるのを必死でこらえた。
「いつもいつも……唯人君の前でも…」
「……唯人の前ではわざとだよ」
「は?」
わざとだよって…
おかしいでしょ。
「……だって唯人は…ーー」
「ストップ」
小池君が何か言いかけたところで大きな背中が私の目の前に現れた。