「痛くないよ~!!」



「痛くしてないもん!!」



そんなやりとりをして二人で笑い合った。




でも、私は聞けなかった。



なぜ唯人君は泣いていたのか。



やっぱり



怖くて怖くて




とても自分からなんて聞き出せなかった。




でも、このときに何か唯人君に聞いていたら



私はしばらく出ていなかった夜の闇に




ずっといることになっていたと思う。




このときの私の考えは



正しかったよね?




唯人君と一緒にいられるなら


どんなことだって我慢するから。




何も、聞かない。




何も………