「ひかりちゃん!!!また戻ってきてよ!!」

「俺ら、待ってるから!!」

止まっていた涙が出てくる

「ごめん、ごめんね…」

「は?!聞こえねぇよばか!!もっと大きい声だせ!!」

相変わらず汚い言葉遣い

窓に手をかけていたあたしの手に、窓を挟んで自分の手を合わせる楓

「ばか…」

「お前、今ばかつっただろ!!ばかはお前だ、ばか!!」

でもあたし、そんなあんたが…

窓を越して楓のぬくもりが手に伝わってきた

息を窓にかけて白く曇らせる

そこにあたしは

「スキ」

そう書いた