時間は、19:30を過ぎていた。

時計を気にしていたのは、真由さんだった。

「店長、
大丈夫かしら。」

心配している様子だった。

私も同じ気持ちだった。

都内の各支店に回るだけでも時間がかかる話だからだった。

しかも、都内の夕方の時間。

渋滞に巻き込まれているは間違いないと思う。

「店長、一人で支店回っているんですかね。」

和也がバラを片手に言った。

「向こうの状況は分ら
ないからね。どうなの
かしら。」

真由さんが答えた。

さっき和也が市川店からもらってきた花は、卓上の花で使い終わってしまった。

だから、店長の花を待つだけになってしまった。

「真由さん、店長に連絡取ってみましょうよ。」

店長の状況がとても気になっていた。

私だけではないと思ったし。

「そうね。」

そう言うと、真由さんは店長の携帯電話に電話をかけた。

「あ、そうですか、
はい、分かりました。
気を付けて下さいね。」

安心した様子で受話器を置いた。

「千葉に入ったって。
だから30分もすれば
着くと思うって。」

「良かったですね。」

みんな、胸をなでおろした。