再度、店長から連絡が入り、本社の配達用の車を借りて帰ってくるとの事だった。

「不足分は、用意する事ができたから、これから車で帰るから。」

時間は１７：１５―――

店長からの電話の後、真っ先に、

「今の時間って、
道混んでいるんじゃ
ないの！？」

和也が言った。

「そうね、
そうかもね。」

真由さんは、デザインを片手に、店のガラスケースの前に来た。

「真由さん、
ある花でやり
ましょうよ。」

私は真由さんの隣に立って言った。

そんな私と真由さんの所に、和也がやって来た。

「一番近くの
店舗には連絡済み
なんだよな？」

和也が私に聞いてきた。

「一番近くの
市川店にも連絡した
わよ。」

和也はそれを聞くと、車のカギを片手に言った。

「真由さん、
市川店から、
花もらってきます。
店長に連絡して
おいて下さい。」

和也は、誰が何を言うよりも先に出掛けていった。

「分かったわ。」

真由さんは、和也を見送ると、店長に連絡した。

和也もなかなかやるもんだと感心してしまった。

そんな和也も一生懸命なんだろうな。

みんな、思いは同じ・・・。

まだ、この支店に配属になって、２か月余り。

私には何が出来るのだろうか？

私は何をするべきか？

そんな思いにかられた。

毎日頑張って早く来て、店長と少しでもいいから会いたい。

そんな思いで毎日を過ごしていた。

それが、私の大切な事だったのかな？

それよりも私がすべき事がもっと他にあるのではないのかな？

そんな思いが現れた。

私に必要なのは、もっと、花の事を知る事、勉強する事が大切なのじゃないかしら？

私は、この忙しい中そんな事を考えていた。

『それから、
店長と初めて
向き合えるのかも・・・。』

私は、自分に問いかけ、答えていた。