帰りたいんですがね。
校門には仁王立ちして叫んでいる邪魔な人がいますね。

杉本を出せと叫んでますね。
全く、杉本君にも困ったものですね。喧嘩が強いため色んな人が絡んできますね。
しっかり管理してほしいです。

というか、先程から通りたいと言っているのに聞く耳持ちませんね、この男。

むしろ殴りかかってくるように見えますね。
いきなり拳で語ろうなんて気が早いです。
むしろ、百年早い。

「会長っ」

ああ、後ろから聞こえるのは当の杉本君の声ですね。

残念ながら用があったこの方は気を失ってますが。

「相変わらず……流して地面に倒したところを鳩尾一発か。つか、仕事サボって帰んじゃねぇ」

「残念です。この方に足止めくらいました」

「いいから行くぞ」

杉本君、視界にも入れませんね、この男のことを。
まあ、私も構っている暇は有りませんが。

腕を引っ張られて連れていかれる先は……。






生徒会室。