「好きなんだ…雪乃ちんのことが…本当に…」



亮くんの声は真剣で…



けど…亮くんは泣いていて…



「…亮くん?」



私は亮くんに聞き返すことしかできなかった…



私はこの腕をはやく振りほどいて走り出したいのに…



振り払えない…亮くんの悲しい気持ちが亮くんから伝わってきている気がして…



「好きだった…俺も入学した時から…圭吾が雪乃ちんの彼氏になっても…諦められなかった…」



亮くんはそう言って…



私をそっと胸の中から離した…


亮くんはゆっくり私の視線に合わせる…



「泣いた顔なんて…見たくなかったのにな…」



そう言って切なそうな顔をして亮くんは辛そうに笑った…









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