溢れてきそうな涙を押さえ込んで、
アルバムを閉じ、別の作業をする事に
した。


そうだ。
蒼の勉強ノートをダンボールに詰め込む
作業をしよう。

そういえば、1回蒼に勉強を教えて
もらった事あったっけ?

短気なあたしはすぐに根を上げてたん
だった。

蒼のノートは、頭のいい蒼の事だ、
目がチカチカする程字が書き詰められて
るのだろうと思いこんでいたが
違ったようだ。

理解できない所はしっかり説明を
書き込んで、後から見ても分かるように
してある。

もうすぐ大学での実力テストがあるから
その為に何冊かノート借りていこう。


何冊もあるノートからより抜きで
カバンに入れた。


片付いたノートを見て一仕事終わった
気分になって、一段落着いた。

蒼のベッドに腰掛けて部屋全体を
見回すとすごく懐かしい気分になった。

キレイにととのえられた、机の上。

辞書に、小説に、バスケ関係の本…。

なかには有名な映画のノベライズや、
漫画なんかも…。

意外と、幅広っ。