聚楽第の中は想像を超える豪華絢爛さでございました。

その中の一室で、京の御前様と共に政所様を待ちます。

衣擦れの音がして、頭を下げました。

「北政所様、山手にございます。
この度は我が息子信幸の妻が上洛致したしたゆえ、ご挨拶に伺いましてございます。」

京の御前様が紹介してくださいましたので、私も続けて挨拶しました。

「小松、と申します。
幾久しく、よろしくお願い申しあげ奉ります。」

「真田殿の…。
面を上げられよ。」

「はい…。」