「す、すみません!!」

「痛いな…君、重い」

と私の下敷きに
なっている人に言われ
とりあえず謝るしかない

「本当に、すみません!!」

「いや、大丈夫」

とその男の子は
私が見上げる身長で
すっごく端正な顔立ちをしていた。

「じゃあ、もう落ちるなよ」
と私に言うと
綺麗な顔に影を落として
本屋のどこかに消えた。