何処を見てもピカピカに光るネオン。

理央を探してるのに見つからない。


完璧に見失ったんだ。


でも、そんな簡単に諦めたくなくてキョロキョロとしながら理央の姿を探した。






『お嬢ちゃん、そんなに急いでどこ行くの?』





不意に声をかけられ振り向くと明らかに酔っ払いのおじさん。




『は、離してください!
急いでるんで……』


あたしの反応を見てニタリと笑いながらあたしの顔を覗き込んで来た。



『……3万で、どうだ?』



…はぁ?



『…それとも、5万か!?』





明らかにこの酔っ払いのおじさんは、あたしが援助交際の相手を探してるって勘違いしていた。





『…ち、違いますから』




急に怖くなって震える声。
そんなあたしの反応が面白かったのか、あたしを掴んでいる反対の手をあたしの腰に回して来た。





怖くてギュッと目を閉じた。












…あ、あれ?








ゆっくりと目を開けると酔っ払いのおじさんの顔が歪んでいた。


その訳………





おじさんの手を締め付けるように握る人影。



直ぐに誰だか分かった。


だって今あたしが探していた人が目の前にいるんだから