「おはよ、晴兄。」

私の言葉をきくと
馴れない手付きでネクタイを
結びながら晴兄は朝ごはんを
食べるために席についた。


席に座る時の衝動でふわっと
匂う晴兄の香水の臭い。


それだけでその臭いを
掻くだけで幸せな気持ちに
なれた。


「晴兄今日塾何時まで?」
美味しそうにハムエッグに
ソースをかけている晴兄に
私はそういった。

「今日は多分遅くなるかな」

ソースをかけたハムエッグを
美味しそうに頬張りながら
晴兄はそう言った。

「そっか。」

俯くように私はそういった。