「僕は…普通だよ。」

「え〜っ、普通じゃ解んないよ。
家族とは、一緒に居ないの?」

「1人で居る事が多いかな。
母さんは仕事で遅いし。
妹は帰って来ても
すぐ出掛けちゃうから。
父さんが死んじゃう前は、
あんなに仲良かったのに、
どうしてこう
なっちゃったかなぁ…。」

悠斗はそう言って、
切なそうに空を見上げた。

雀が、一羽
気持ち良さそうに飛んでいた。