「じゃ、また月曜日に」
そう言うと彼はズボンのポケットに手を突っ込んだ。


ぽとっと、手の上になにか小さいモノが落ちた感触。

見てみると、ピンク色の小さな…あめっ…。



「やるよ」
そう言って、彼は優しく微笑んだ。

「ありがとぉ、舜くん」

「どーいたしまして、じゃ、またな」

そう言って、彼は家の方向に向かった。
あたしは、彼が見えなくなるまで見ていた。

ずっと、ずっと…。

みるくキャンディーをぎゅっと握りしめて。