舌打ち 、そして 。

 「 ── 」



 暗闇 。




 「 …次元移動か 。厄介な野
 郎だなぁ 、時掛 」

 「 ──死ね 。 」

 次元移動 ?
 確かに今仁花たちは星に包
 まれたような不思議な空間
 にぽつりと居た 。

 意味もなく 、切なくなる 。

 「 此処なら思う存分能力を
 使うことが可能 。だな ?時
 掛 」

 「 でもそれは相手とて同じ
  。…つーか茉野返せ 」

 「 …勿体ないと思わないの
 か ?ラストシンデレラにし
 ておくには 、さ 」

 浅川の言葉に時掛が嘲笑う
 ような声音で言葉を続けた
  。

 「 終わりの見えた主人公に
 言われたくないね 。 」

 「 あー 、煩い 。もう本当煩
 い 。生徒の分際でさ !! 」

 「 偉そうな事言ってんじゃ
 ──… 」

 教師の 小さい 悲鳴 。


 仁花は 、いきなり自分の腕
 が浅川の首の後ろを殴った
 ことに驚いた 。

 「 え…っ ? 」

 「 ナイス 仁花 。時掛宜し
 く 」

 「 、Okey… 」

 キン 。

 そんな音がしたと思った 。
 鈴守は首を擦る浅川を上か
 ら見下ろして 、微笑んだ 。

 「 招待状は 、頂けるんだろ
 うね ? ─── 先生 」


 仁花の腕が 、時掛に引かれた 。