「 あ 、ごめんなさい…私が
帰宅部だから部活に興味な
くて… 」
「 別に構わないけど 。で 、
鈴は何の用なんだ 」
鈴守があぁと思い出したよ
うに笑う 。
「 そうそう 。今日は学院内
パーティがあるでしょ ?そ
の 、お誘い 。仁花にもね 」
あるでしょ ?って 、仁花は
そんなもの知らない 。
「 学院内パーティ…って何
なの ? 」
鈴守が仁花に渡しかけた蝋
綴じの封書を見つめたまま
そう聞くと 、鈴守だけでな
く時掛まで「 え ? 」と言う
。
「 女の子なら憧れだと思っ
たのに 。知らないの ? 」
躊躇いがちに仁花が頷くと
、時掛が口を開いた 。
「 この学院では定期的に裏
のパーティが開かれる 。今
日の夜はその前振りで 、其
処で気に入られた者だけが
裏パーティに本招待される
」
「 あ 、今日も一応招待制な
んだけどね ? 」
全く知らなかった自分の学
校事情に仁花はただ頷くだ
けにした 。
「 え… 、それに私なんかが
招待されちゃうの ? 」
鈴守は綺麗な笑顔のまま勿
論 、と言った 。