今まで着ていた特攻服。
メンバー全員に持ち寄らせた。
そして球場にあった大きめなドラム缶に私以外のメンバーの特攻服を投げ込む。
「すべては今日で終わりだ。特攻に火を点けろ!!」
私の掛け声で美波が火を点ける。
静まり返る球場。
パチパチと火花の音しか響いていない。
「さよなら・・・胡蝶蘭。亜蝶」
私は小声で特攻服に別れを言い、ドラム缶に自分の特攻服を投げ込む。
たとえ・・・灰になっても。
私達の絆までは消えない。
後が続かない様に抹消した。
物が消えても記憶は抹消されない。
「胡蝶蘭」メンバーとして夏姉と歩んだ1年間。
すべて守られて、助けられて進んだ道。
「胡蝶蘭」2代目総長として駆け抜けた2年間。
仲間を傷つけ自分も傷ついた道。
たとえそれが悪い事であっても私はこの青春を大事にする。
すべてが宝物だから・・・