「ありがとな、モモ」



そう言いながら、白い革張りのソファの下に腰を下ろした。



せっかくソファがあるのにその上にはあまり座らないガク。



だから、あたしの特等席もソファの下。



ガクの隣にいられればどこでもいいんだ。



「なんかわかんないけど、俺をライバル視してる同僚がいてさ。

ソイツ、俺を慕ってくれてる後輩に嫌がらせすんだよ。

もう子供じゃないんだから、そんな事しても仕方ないのにな。

気に入らない事があるなら俺に直接言えばいいのに、後輩に当たるなんて卑怯だよな」



ガクが会社の事を話すのは珍しい。



嫌な事があったみたいだし、喜んじゃダメなんだろうけど、話してくれた事がすごくすごく嬉しかった。



ゴメンね。