あと一分。 っ……あと十秒。 9 8 7 6 5 4 3 2 1 リーンゴーンカーンコーン…… 「おわったっ!!!」 思わず両手を上げてバンザイをしたわたしの声が、まだ静かだった教室に予想外に響く。 ……ヤバい。 まだ黒板に向かっていた先生の冷たい視線が刺さる。 「立花さん。まだ授業は終わっていませんよ。」 クラスメート達のくすくす笑いに、顔が真っ赤になる。 すいません、と小さく呟く私。