何だかんだ言いながらも、自分達で沙夏を泣き止ませようとしてるから、そのままにしとこう。
「ねぇ、先生?」
「何だ?」
「今野先生って、可愛いよね!!」
「そうそう。涙もろいとことか。」
「そういう所好きになったんでしょ?」
勝手なこと言ってんなよ。
「ちげぇよ。俺は… あっ、沙夏泣き止んだみたいだから終わりの会するぞ。」
「「何で答えねぇんだよ。」」
俺は、涙もろいところに惚れたわけじゃない。あいつの全てに惚れたんだ。
一つ一つの仕草が愛しくて…
それでつい、口が出ちゃったって訳。
こんな事、生徒に言える訳ねぇだろう。
第一、沙夏にも言ってないのによ。