いつの間にかわたしは泣きじゃくり

麻由子に連れられて

いつもの階段へ行った



授業の始まりを知らせるチャイムが

遠くに聞こえたような気がした



サボるのなんて初めてだ…



そんなこと考えたら

ますます泣けてきた






麻由子のおかげで

わたしは途切れ途切れにも

さっき感じたことを口にすることができた



わたし自身

この気持ちが何なのかわからないんだから

麻由子にもきっと

わけのわからない話だったと思う



でも麻由子は

最後まで聞いてくれて

わたしが泣き止むまで

ずっとそばにいてくれた