わたしはそっと目を開いて
でも谷君の顔が見れなくて
そのままうつむいてしまった
顔が熱い
わたし
今
はじめてキスをした
「…ハルちゃん?」
ちょっと心配そうな谷君の声
でもまだ顔を上げられずにいると
ポン
頭の上に
谷君の手
そしてそのまま
髪をなでてくれた
まるで
小さな子供をあやすみたいに
繰り返し
わたしはその温もりで
少しずつ心が落ち着いて
谷君を見上げた
少し照れくさそうな
谷君の笑顔
やさしくて
あったかい
谷君の笑顔
谷君
わたし
谷君のこと
どんどん好きになってく
好きの気持ち
大きくなるばっかりだよ