「ハルちゃん、今日楽しかった?」



夕焼けが綺麗な川沿いを

並んで歩きながら



「うん!すごく!

サツキちゃんとも仲良くなったんだ?

うれしいなっ」



わたしは今日の出来事が夢みたいで

心が弾んでる



今まで関わりのなかった人達と

休みの日に遊ぶくらい

仲良くなれたこととか



すごく素敵な子と

友達になれたこととか



「ぜ~んぶ谷君のおかげだね!

ありがとう!」



自然と笑顔が込み上げる



…え?



谷君がそっぽを向いた



「もー…」



困ったような

谷君の声



「なんでそういう

かわいいこと言うかなっ」



そう言った次の瞬間



左手に



ぬくもり






谷君の右手が



わたしの左手を包んでる



初めて知る



谷君のぬくもり