週末

谷君と待ち合わせをして

みんなとの待ち合わせ場所に向かった



「あーあ」



ふくれっ面の谷君



「どうしたの?」



「ハルちゃんをみんなに会わせんの

ヤダな~」



すねたみたいに唇を尖らせる



そんな谷君を見て

わたしは前々から心配してることがあったのを思い出した



「ね。谷君?

わたしをみんなに会わせるの嫌だって…

その…

やっぱりわたしが

こんなだから…なのかな」



「“こんな”って?」



「ん…

わたしって地味だし

かわいくないし

谷君にはつり合わないし…

そんな子を紹介したくないってこ…」



「ハルちゃんはかわいい!」



谷君が大きな声で

わたしの言葉をさえぎった



けれど

次の瞬間

はっとして口をおさえた



「もー…また…

ハルちゃん

わざと言わせてるでしょ」



「そっそんなっまさか!」



慌てて否定するわたし



そんなことより谷君

わたしのこと

かわいいって言ってくれた…?



そんなふうに

思ってくれてるの?



本当に?



うれしい…



谷君の言葉だから

なおさらうれしいよ



「俺が嫌なのはっ」



谷君が照れ隠しに言葉を続ける



「ハルちゃんのこと

独り占めしたいからなの!」



えっ…えぇ!?



「…って!

また言わせる!!」



顔を赤くして髪をかく谷君の横で

わたしも顔を熱くしてる



もう…



谷君こそ

わたしのことドキドキさせようとして

わざと言ってるんじゃない?



どうしてそんなに

うれしい言葉をたくさんくれるの?



わたしの心臓

ドキドキしすぎて

壊れちゃうじゃない