大人びた子どもだと言われていたのは

半分は揶揄されていたのと

半分はそういう容姿のためだ



他の子に比べて体の成長が早く

あたしはどんどん大人に近付いていった



中学校に上がった頃には

まわりの子達の子どもっぽさが顕著に感じられ

嫌気がさし

あたしはいっそう

大人に近付こうとした



服装や髪型を変え

メイクを覚えた頃には

高校生かそれ以上に見られるようになった



少なくとも

暗くなってから一人で歩いていても

補導されることはない



そしてあたしは

夜の街に出た



たぶん

母親が魅了された世界を

知りたかったんだと思う