「あ!!」



谷君との休み時間デートも

恒例になってきた頃



谷君がはずんだ声を上げた



視線の先には

谷君の友達と思われる

不良さん



友達に会って素直にうれしそうな顔をする谷君を

初めて見た気がする



そもそも

自分から友達を呼び止めるのなんて初めてだ



きっと

特別な友達なんだね



そんなこと考えながら

こっちに向かってくるお友達に

視線を移した時






ドクン



心臓が大きく波打つのを

感じた






「潤!」



谷君が呼びかける



その人を



わたしは



知ってる