わたしが泣き出してしまう前に

潤はわたしから身体を離し




また行ってしまうの?って

心臓が縮み上がるほど

おびえたわたしに




大丈夫だよって

笑いかけてくれて



もうどこにも行かないよって

うなづいてくれて



「ハルちゃんがせっかくここまでがんばって来たんだから、

ちゃんと学校に行こう」

って言ってくれて



潤は

わたしの少し前を歩いて



さっきまでは

見るのが辛かった潤の背中が



今では

心強くて



わたしは安心して

その後を追うことができた