ひとり

校門の横に延びる縁石に座り込んで



わたし達を

待ってた…?



わたし達に気付いた谷君は

顔を上げて

力なく笑って



「やっぱりね…」



そう

つぶやくように言った



ゆっくりと立ち上がって

制服についた砂をはらう



そして

潤の前まで足を進め

潤と目を合わせながら

わたしに向かって言葉を投げた



「ハルちゃんは、やっぱり、

潤のことが好きだったんだよね」



それはまるで

自分に言い聞かせるような口調だった