背の高い笹川さんは
ただでさえ存在感がある
こんなふうに立ちはだかって見下ろされると
ますます威圧的だ
いったい何の用?
いつものようにののしるなら
今はやめてほしい
正直言って
傷付くとかいう以前に
相手をする気力すらわかない
イライラする
「なに?」
口調がきつくなるのを
抑えることはできなかった
「…な…んだよ!その口のきき方」
「調子にのってんじゃねぇよ!」
いつもと明らかに様子の違うわたしの態度に
二人がたじろぐのがわかった
…うるさい
人の気も知らないで
ぎゃあぎゃあ言ってる二人に
イライラする