どれくらいの間 そうしていたのかわからない わたしを呼ぶ声に顔を上げた時 麻由子と潤は息を弾ませて ずいぶんとわたしを探し回ってくれただろうことがわかった 状況を察した潤が 麻由子に簡単に事情を説明してくれて わたしは麻由子に肩を抱かれ いつもの 屋上へ向かう階段へと導かれ 麻由子も潤も 何も言わずに傍にいてくれた わたしはもう 涙も枯れて ぼんやりと 階段の段差を一つずつ 目でなぞっていた