「ねぇ…谷君…」



わたしは思い切って

顔を上げた



谷君は

わたしを見ていた



いつもと同じ



でも

いつもより悲しい目で



わたしはこの瞳に



さよならを言うんだ



そう

決めてきたんだ



「別れよ…」



涙の混じった

濡れた声が震える



「谷君

わたし達

別れよう?」