でも



錯覚は錯覚で



昨日の出来事はまぎれもない事実で



それを証明するかのように

わたしの足はどんどん重く

握った手は小刻みに震え

息が苦しくなった



「おはよ、ハルちゃん」



谷君が明るく言う



わたしの頭は混乱する



いったい何が起こっているの?