ふいに
足が止まって
さっきの
サツキちゃんの目が
言葉が
谷君の目が
言葉が
浮かびあがって
「うっ…」
わたしは口を押さえて
嗚咽をこらえた
でも
おさまることなんて
なかった
「ハルちゃん!」
潤の声
息が乱れてる
わたしを
追いかけてきてくれた…?
そっと
肩に潤の手が置かれて
わたしは
潤の方に向かされた
潤の顔を見ると
悲しみの色をたたえた瞳が
そこにあった
わたしと同じ
悲しみをたたえた
わたしの痛みを
知ってくれる瞳が
気付いた時には
わたしは潤の腕の中にいた
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