わたしは

谷君に向き直って

そっと

谷君の手に

自分の手を重ねた



「谷君…

わたし…」



心臓が

信じられないくらい

速く打っている



『好き』って言うことは

こんなに勇気のいることだったんだ



それでも

そんな勇気を出してでも

伝えたい想いなんだ



わたしはひとつ息を吸い込んで



「好き…」



その一言を



谷君に



心を込めて



伝えた