わたしはゆっくり

口を開いた



「わたし…」



けれど

言葉が続かなかった



今気付いた



わたし

谷君に

『好き』って

ほとんど言ったこと

なかったんだ



それが

谷君を

どれだけ不安にさせていたか



今の谷君の表情を見て

初めて気付いた