みんなが息をつめて

わたしの言葉を待ってる



興味津々って感じ



おもしろがってる感じ



なんか…



嫌な感じ!



「谷君の悪口言ったら

わたしが許さないからね!」



めいっぱいコワイ顔をして

みんなを睨んでやる



悔しいことに

迫力はないけど



でも効果はあったみたい



「彼女ってのが本当なら…

谷に知られたら俺ら何されるか…」



「調子に乗りすぎた…な」



「あ、ああ…

ごめん!ハルちゃん

ふざけすぎたっ」




「ごめんね。忘れて~」



みんながサーっと去っていった



「麻由子もだから!」



一人だけ残った麻由子に

ダメ押しの一言



「はぁい。ごめんなさい」



麻由子はシュンとうつむいた



けど



次の瞬間顔を上げ

キラキラの目をして言った



「で?どゆこと?」



…もう



麻由子ってば



「はぁ…」



憎めないヤツ



わたしは麻由子に

昨日のことを話すことにした



親友だもんね