翌朝


わたしは教室に入るなり

クラス中の視線を浴びた



「おぉっ!無事だったか!」



男の子は歓声を上げ



「ハルちゃ~ん!よかったぁ」



女の子はわたしに抱きついて

頭をなでなで



「でも結局何だったわけ?

谷相手に何もないって…

有り得ねーだろ」



しーん…



教室が静まり返る



「まさか返り討ちにしたとか…?」



はい!?



「そんなんじゃないよっ」



谷君のかわいい笑顔がよぎって

わたしは思わずそれを制した



「谷君はみんなが思ってるほど悪い人じゃないよ!

わたし…」



視線が再びわたしに集まる



「わたし!谷君の彼女だもん!」






…言っちゃった



みんな

口開いてる



何か言って?






たっぷり10秒






「えええーーー!!!」