そんなある日



「ハ~ルちゃんっ」



麻由子と教室でおしゃべりしている時だった



クラスメイトの笹川さんと橋本さんが

突然話しかけてきた



わたしも麻由子も

あまり話したことのない2人だったので

少し驚いた



「今日カラオケ行かない?

麻由ちゃんも」



え?



思いがけない言葉に

わたしと麻由子は顔を見合わせた



だって

笹川さんも橋本さんも

わたし達とは全然違うタイプで



どっちかっていうと

彼女達がわたし達のような

目立たないタイプのグループを

見下しているようなところがあった



麻由子もいぶかしげに

顔をしかめてる



「よかったら谷君や福岡君も誘ってさ。

多い方が盛り上がるもんねっ。

じゃ、考えといてね~」



一方的にそう言って

2人はそそくさと去っていった



「ふぅん…そういうことね」



麻由子がなにやら納得したように

2人の後姿を横目で見た



そういうことって…

どういうこと?