「俺が変わったのは…小2の時に…」



谷君は話し始めてすぐに

視線を落とした



わたしは促そうと



「何か、あったの?」



緊張しながらも問いかける



「母親が死んだんだ」



「えっ…」



わたしは思わず声を上げた



そんなに小さい頃に

お母さんを亡くしてるの…?



「父親はすぐに女作って

家にも連れてくるようになった。

俺、全く理解できなくてさ…

父親とその女に思いっきり反抗してた。

そしたら父親が暴力ふるい始めたんだ」



そんな…



「俺は必死に向かっていった。

父親がどうしても許せなかったんだ。

だから強くなりたくて…

誰にでもケンカを売ってた」