待ちに待った文化祭。

どこのクラスも忙しそうだ。
もちろん私のクラスも。

私の今の服装はメイド服。
手芸部の人に作ってもらったんだけど、すごいよね。

「可愛いじゃん」

「瑛だってカッコイイよ」

ホントに執事みたいだよ。
絶対、今日の売り上げの半分は瑛が稼ぎそう。

「そう?」

「うん、クラスNo.1になれるんじゃない?」

「めんどっ。じゃ、馨も女子No.1」

や、それはない。ありえないから。

苦笑いをしていると、いきなり腕を引っ張られた。

「今日、色んなとこ回らない?」

「うん、いーよ」

また甘いものが売ってるとこ行くんだろ~し。