「瑛、瑛って彼女いないの?」

「いない。友達として出かけたとき、甘いものを一緒に食べ歩きしてたら泣いて帰った」

それって、瑛と一緒にいたら太るって分かったからじゃ…?

「でも…馨や和哉は笑って帰った。嬉しかった」

笑顔で言った瑛。
淋しかったのかな?

「瑛、これからずっと笑って帰ろうよ。甘いもの食べてさ」

「…ああ」

瑛の頭を背伸びして撫でた。
ずっとずっと…変わらず甘いもの食べて、遊んで一緒に帰ろう。

高校生活も残り少ないし、精一杯楽しもうよ。